2010年のNHK大河ドラマが福山雅治さん主演「龍馬伝」に決まったこともあって、今、長崎は観光の掘り起こしから景気の回復までを福山さんに託すような勢いです。
この夏も、稲佐山の野外ライブが行われる上に、その野外ライブのパブリックビューイングに長崎県民5万人が無料で招待されることが決まり、さらに盛り上がりを見せています。
福山雅治さんの、あの端正な顔立ちは、整いすぎてきれいすぎて、ちょっと苦手なのですが、あまーい歌声は聴いていて心地が良いなーと思い、最近発売されたばかりのアルバム「残響」を買いました。
聴く度に切なくなる、柴崎コウさんに楽曲を提供した「最愛」のセルフカバーや映画の主題歌にもなった「東京にもあったんだ」など、CMに使われている曲もたくさんあるので、ドライブしながら聴くCDとしてはお気に入りです。
「ながれ星」や故郷のことを歌った「18 eighteen」もいい感じです(^_^)
まぁ、曲の好みや福山さんの容姿のことなどは、今さら私がここでお伝えすることでもありません。それより、このアルバムで何が一番感動したかっていうと…。
アルバムのジャケットの表紙を開くと、そこに、故郷・長崎への想いが綴られていて、それを読むといろんな想いが私の中にも湧いてきて…。
『八月のサイレン
夕暮れの路面電車
放課後の屋上のブラスバンド
旭大橋を横切る海風
見知らぬ外国船の汽笛
裏通りのライブハウス
石畳を濡らす春の雨………』
とってもいい詩です。この年齢になったから、故郷を離れたから思いを馳せて書ける詩なんだと思います。
20年前、いよいよ覚悟をして長崎に帰ってきた私は、この地が嫌で嫌で仕方がありませんでした。
大学時代を過ごした東京と比べると、何もなくて、なんだか古めかしくて、寂しくて…。そもそも大学進学と同時に東京へ出た時に、故郷長崎を捨てたつもりになっていたので、舞い戻ってきた私は、長崎に対してバツが悪かったのかもしれません。
その長崎で、仕事をさせていただき20年。この地に足をつけ、踏ん張り、ここで生きていこうと覚悟を決めたのが、実はここ数年のことです。
この地で商売をさせていただき、たくさんの人に支えて頂いている、というのも大きな理由ですが、何より、多感な時の記憶が、故郷というものを強く意識させ、今度はこの地に何かお返しを…と思っているのだと思います。
子どもの頃に脳にインプットされた、街の風景、匂い、音。
それらが、織り重なって懐かしい人々との想い出も呼び起こします。年を重ねてくると、それらのことが、とても大切で、今の基盤になっている事がよくわかります。
だから、世代の近い福山さんの、今回の故郷回帰がとても嬉しかったー。
きっと、若いころはやんちゃしていて、いわば長崎を捨てた格好で東京へ行ったんだと思います。でも、年月を経て、故郷と向き合おうとするその姿勢を、長崎県民として同世代として、とても嬉しく思っています。
皆さんの記憶の中の故郷は、どんな音?どんな匂い?どんな風景が広がっていますか?
せわしない世の中、目を閉じて、そんなことを思う時間があってもいいのかもしれませんねー。